熱海を知る - 別荘文化

別荘文化

徳川将軍家が江戸城まで温泉を運ばせた〝御汲湯〟の歴史が残る熱海の湯。首都圏からほど近く、海・山・温泉に恵まれたこの地は、多くの文人墨客にも愛され、別荘地として発展し続けてきました。岩崎別荘、住友別荘と並び、熱海の三大別荘として称賛された根津別邸には、昭和22年に旅館・起雲閣として生まれ変わって以降、日本を代表する数々の文豪が訪れました。各部屋から眺められる庭園は、見る場所によって異なる表情が楽しめます。訪れた人を飽きさせない癒しの風景も、文人たちに常宿として愛された理由のひとつかもしれません。昭和期には豪華な別荘が建ち並んでいた街の景色は、時代とともにマンションが目立つように。最近では日帰りや素泊まり、貸別荘、一軒家を丸ごと借りられるシェアハウスなど、実にさまざまな過ごし方が選べるようになりました。古きよき熱海の別荘文化も時代とともに進化し続けているのです。そんな中、あえて温泉旅館で〝湯治〟という王道の選択肢に立ち返るのもやっぱり良いものです。創業1806年の「古屋旅館」は、熱海七湯の源泉のひとつから湯を引く老舗旅館。露天風呂付きの客室では、源泉掛け流しの湯を時間を気にせずゆったり堪能できます。また、かの横山大観が愛した「大観荘」では、美しい日本庭園を愛でながら懐石料理を楽しむ伝統的な和のもてなしが受けられます。上質な湯に浸かる1泊2食付きの温泉旅館。いつもより少し着飾り、〝品〟や〝格〟を持ち帰るのも、意外と贅沢な旅の楽しみ方です。
  • 旅館として多くの文化人に愛された起雲閣。美しい日本庭園は人々の心を癒してきました。

  • 横山大観も宿泊したとされる大観荘の「特別室」。貸切露天風呂からは偉人が愛した海の景色が楽しめます。

備考 [起雲閣]熱海市昭和町4-2 最寄りのバス停/湯~遊~バス「起雲閣西口」、伊豆箱根バス「起雲閣前」、伊豆東海バス「天神町」
TEL:0557-86-3101 開館時間:9:00~17:00(入館は16:30まで) 
休館日:水曜日(祝日の場合は開館)・12/26〜12/30 入館料:大人510円、高校生・中学生300円

[古屋旅館]熱海市東海岸町5-24 TEL:0557-81-0001 http://www.atami-furuya.co.jp

[大観荘]熱海市林ガ丘町7-1 TEL:0557-81-8137 http://www.atami-taikanso.com/