
街中で楽しめる、湯量豊富な源泉かけ流し温泉
熱海温泉は湯あたりがとても柔らかく、肌に優しい弱アルカリ性。湯量が豊富で、街中で源泉かけ流しの温泉を楽しむことができます。その歴史は長く、はじまりは、奈良時代、箱根の万巻上人が祈願によって泉脈を海中から山里へ移し、一般の人々が温泉に浴することができるようにした、と伝承されています。
街を歩くと、坂道のところどころから湧き出す湯気が発見できます。「熱海七湯」といわれる源泉です。源泉を巡り、長い歴史と温泉情緒に触れるのもおすすめです。
市内には、お宿自慢のお風呂を日帰りで楽しめます。また、明治時代の風情を残す風呂や、全面タイル貼りの浴室を残す風呂など、レトロな公衆浴場にも気軽に立ち寄ることができます。初めて訪れるのにどこか懐かしい、そんな風情が楽しめます。
オーシャンビューと共に味わえる地元のグルメの数々
飲食店の数が多い熱海の街。通り沿いにも路地裏にも小さなお店がいくつもあります。チェーン店が極めて少ないのが特徴で、地魚をふるまう寿司屋やイタリアン、和食、中華、ラーメン屋など様々なお店が自慢の味を競いあっています。中でも洋食の歴史は古く、戦後から。こだわりが強い文人墨客の要望に応えて、味やサービスを磨いてきた洋食店は、いまも人気です。
地元の人や別荘に住む常連も多く訪れる熱海の飲食店には、初めて訪れる人もすぐになじんでしまう親しみやすさがあります。気軽にランチを楽しむのもよし、ゆっくり夕食を味わうのもよし。ここでしか出会えない味を堪能しましょう。
街中を散策しながらお土産を見つけよう
温泉と豊かな自然に囲まれた熱海は、別荘地、観光地として発展し、熱海ならではの特産品もたくさん生まれました。熱海らしい魅力ある商品を「熱海ブランド」として認定しているのが、A-PLUS。2012年に誕生し、熱海市在住の国際的なソムリエ、田崎真也氏の審査を経た約80種類が認定されています(2021年2月現在)。熱海らしい定番の干物、海産物加工品、日本一の生産量を誇るだいだいを使った菓子、文豪も愛したという名店の洋菓子、天皇献上和菓子など、熱海の歴史と文化が見えるラインナップです。これら商品を扱っている場所ではA-PLUSのロゴが掲げられたのぼりやポスターが掲示されています。まずはここから、熱海の逸品を味わってみては。
春夏秋冬、一年中楽しむことができる熱海の花々
温暖な熱海では、1年中、街中で咲く花をみることができます。年明けには早咲きのあたみ桜と梅の競演、5月にはツツジやバラ、6月からはブーゲンビリアとジャカランダが咲き誇り、11月から12月にかけては遅い紅葉が楽しめます。海岸沿い、川沿い、表通りから離れた路地、街のいたるところで鮮やかに色づく花や木を見つけに、街を散策するのがおすすめです。
街を取り囲む豊かな山と海の景色も熱海ならでは。浜辺から見る海、山からのぞむ海、初島へ行くまでの海上から眺める山と海、少し足をのばして、十国峠を山歩きすると、雄大な富士山を眺めることもできます。様々な角度から壮大で美しい自然に触れることができます。
熱海の名物、熱海海上花火大会は必見
家族で、カップルで、友達と、仲間と、熱海には1年中楽しめるイベントがあります。梅や桜など冬から春にかけての花のイベント、市をあげて開催する夏の祭り、グルメと芸術を楽しむ秋のイベントなど、季節ごとのイベントはもちろんのこと、なんといっても一番人気は、熱海海上花火大会。昭和27年にはじまった歴史ある花火大会で、夏だけではなく年間を通して10回以上も開催されている熱海名物です。夜空に広がる花火や、水面に映る花火、そして、フィナーレを飾る「大空中ナイアガラ」の美しさは、瞬きを忘れるほど!心にずっと残る想い出ができる、熱海ならではのイベントです。
今も昔も訪れる人を魅了する、歴史ある街
徳川家康が湯治に訪れ、その後江戸城に温泉を運ばせたことで、広く知られるようになった熱海温泉。江戸時代には文化人が訪れるようになり、紀行文を残しています。明治時代に入ると、皇族をはじめ、政財界の重鎮、著名な文人墨客が別荘を構えるようになりました。また、志賀直哉、坪内逍遥、谷崎潤一郎など、名だたる文豪も熱海に滞在したり移り住んだりして、数々の名作を書き上げています。大正時代に熱海の三大別荘として賞された「起雲閣」、唯一日本に現存するブルーノ・タウトの和風建築として重要文化財に指定されている「旧日向別邸」では、当時の暮らしぶりを感じることができます。
今でも多くの財界人、芸能人、芸術家に愛される熱海は、訪れた人の創造力をふくらませる豊かな街です。